人によってボイストレーニングをする理由はさまざまです。単純に歌が上手くなりたいという理由から始める人もいれば、歌手を目指しているからという人もいます。歌うことにおいて共通して重要なポイントとして、しっかりと聞き取れる魅力的で落ち着いた低音を出すことが挙げられます。今回は聞く人を魅了する低音を出すためのポイントについてご説明します。
歌を歌ううえで低音が重要である理由
バンド演奏では目立たないかもしれませんが、ベースが音の低い部分を支えていることで全体がしまってまとまりも生まれます。もし通常の演奏からベース音だけをなくして聞くと、芯がなくぼんやりとしたものになってしまうでしょう。これは楽器に限らず歌でも同様です。
ボイストレーニングをする際、つい高音の練習ばかりをしてしまうといったことはないでしょうか？ 基本的に低音は高音に比べ軽視されがちです。しかし、聞く側になって考えてみると、高音ばかりの歌はベースのない演奏と同様、安定感もなく浅い歌に聞こえてしまいます。歌にとって低音はそれぐらい重要なポジションを占めているのです。
魅力的な低音を出すための練習方法
では実際に魅力的な低音を出す主な練習方法をご紹介します。
- ドギーブレス
ドギーブレスとは犬の息遣いという意味で、犬が舌を出して荒く息を吐いているのを真似たものです。犬と同じように舌を出し、小刻みに呼吸をすることで低音のための安定した息遣いを習得できます。
- チェストボイス
チェストボイスとは胸に響く声という意味で、しっかりとした低音を出すための基本ともいえるものです。練習方法としては、喉を開き、息が洩れないように声帯を閉じます。そのうえで鼻腔に響かせるように歌います。胸と鼻腔に響かせるように歌うことがポイントです。
歌を歌ううえでさまざまなメリットが得られる低音をしっかり覚えよう
歌に安定感が出る、聞いている人に落ち着いた印象を与えられる、太く、深みのある声を手に入れられるなど。低音がしっかりと出せるようになることで、さまざまなメリットを得ることが可能になります。
歌が上手くなりたいというと、つい高い音が重要と思いがちです。しかし、実は低音がしっかりと出ることで、声のコントロールができるようになり、音程を外してしまったり、発声をミスしてしまったりといったことが避けられるようになります。ただし、低音は高音を出せるようになるよりも難しいため、独学だけではなく、ボイストレーニングを活用してしっかりと低音を練習することをおすすめします。
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